偽りのカルボナーラは「料理詐欺」「料理犯罪」か?

イタリア農相を激怒させたベルギー製ソースと、日本の自由すぎる食文化


「これは料理に対する犯罪だ」――。

一国の農相がここまで言い放つ背景には、日本人には計り知れない「食のアイデンティティ」を巡る深い溝があります。

先日、ベルギーのブリュッセルにある欧州議会の売店で売られていた「あるソース」が、イタリアの政治家を激怒させ、国際的な騒動へと発展しました。

今回は、この騒動の核心に触れつつ、なぜヨーロッパでは食がこれほどまでに過激な「争いの種」になるのか、

そして対照的に、外来の味を自由に楽しむ我々日本の食文化の面白さを考察します。


1. 欧州議会で起きた「カルボナーラ・スキャンダル」の真相

事の発端は、ベルギーの食品メーカー「デレーズ」が製造したカルボナーラソースでした。

これが、よりによって欧州議会という、欧州の政治の中枢にある売店で販売されていたことが火に油を注ぎました。

イタリアのフランチェスコ・ロロブリジーダ農相は、このクリーミーなベルギー製ソースを「料理犯罪」と呼び、即刻捜査に乗り出すよう要求したのです。

「たかがパスタソースで捜査?」と驚くかもしれませんが、彼らにとってカルボナーラは、単なるレシピではなく、国家の文化遺産なのです。







イタリア人が「許せない」と感じた2つの大罪

イタリアにおける伝統的なカルボナーラのルールは、我々が想像する以上に厳格です。 今回のベルギー製ソースが「大罪」と見なされた理由は、主に以下の2点に集約されます。


  • スモークパンチェッタの使用:伝統的には「グアンチャーレ(豚の頬肉の塩漬け)」であるべきところを、燻製されたパンチェッタで代用したこと。
  • 生クリーム(クリーム状のソース):本場では卵黄とチーズ、茹で汁だけでとろみをつけるのが鉄則であり、生クリームで「クリーミーさ」を出すのは禁忌(タブー)とされています。


「伝統的なカルボナーラは、ポークとチーズ、卵黄、そしてコショウだけで構成されなければならない。それを食べる直前にパスタに絡める。それ以外は偽物である」

この信念こそが、イタリア料理の誇りであり、同時に他国との衝突を生む火種でもあるのです。



2. なぜヨーロッパでは食を巡る「訴訟」や「論争」が絶えないのか

この騒動を


「一国の大臣ともあろう人間が、なんともコマイ男だ



と笑い飛ばすのは簡単ですが、ヨーロッパには食を法律で守る歴史的な土壌があります。 有名なのは、ウィーンの「ザッハトルテ事件」でしょう。

チョコレートケーキの王様であるザッハトルテの「正統なレシピ」と「商標」を巡り、ホテル・ザッハーとデメルという二つの名門が、なんと7年もの間、法廷で争いました。

ジャムを生地に塗るか、表面に塗るか――。そんな細部を裁判で争う執着心こそが、欧州のブランドを守ってきたとも言えます。

彼らにとって、食は「著作権」や「知的財産」と同じです。

もし「カルボナーラ」という名前で全く違うものが売られれば、それは「歴史の盗用」であり、守るべき権利の侵害なのです。



3. アジアの寛容さ:日本のラーメンと中国の餃子に見る「魔改造」の美学

さて、我が国、日本はどうでしょうか。

私たちは、子供の頃から当たり前のように「中華料理」を食べてきましたが、その多くは日本独自に進化を遂げたものです。


ラーメン、餃子、チャーハンにナポリタン、カレー・・・・ きりがありませんな。


「本場と違う」ことを楽しむ文化

中国に旅行に行けば、日本の「ラーメン」と中国の「拉麺(ラーミェン)」がいかに別物であるかに気づきます。

中国の餃子は「主食の茹で餃子」が基本ですが、日本では「おかずの焼き餃子」が主役です。

しかし、これに対して中国の大臣が「日本の焼き餃子は料理犯罪だ!」と激怒して捜査を命じたという話は、一度も聞いたことがありません。

これは、アジア、特に日本が持つ「和魂洋才(あるいは和魂漢才)」の精神が影響しているのかもしれません。

外から入ってきた文化を拒絶するのではなく、自分たちの風土や好みに合わせて「より美味しく、より身近に」作り変える。

この柔軟性こそが、日本の食卓を世界一豊かにしている要因ではないでしょうか。

本場の中国から訴えられたこともないですよね??


でも、海外の寿司・・・特にカリフォルニアロールにはちょっと文句を言ったほうがいいかもしれませんが・・。



4. 私が作った「キノコ入りカルボナーラ」の背徳感と多幸感

さて、ここからは私、個人の話です。 先日、私は自宅でカルボナーラを作りました。

しかし、もしイタリアのロロブリジーダ農相が私のキッチンを覗いたら、その場ではり倒されるかもしれません。

なぜなら、私は日本式のレシピに忠実に「ベーコンと玉ねぎを炒め、生クリームを使い、さらにたっぷりのキノコ」を投入するのが好きなんです。


[先日、私が作ったキノコ入り、生クリームももちろん入りのカルボナーラ]


イタリアの正典からすれば、これは「カルボナーラ」と呼ぶことすら許されない「何か」でしょう。

しかし、食べてみればどうでしょう。キノコの滋味深い香りと、生クリームの濃厚なコク、そして卵黄のまろやかさが一体となり、えも言われぬ幸福感が口いっぱいに広がります。

これが私、個人が愛する 「きのこカルボナーラ」 の姿なのです。

本場の伝統を尊重しつつも、自分の「美味しい」に素直に従う。 この一皿には、欧州のような権利争いとは無縁の、平和で豊かな「食の自由」が詰まっています。


5. 【結論】食の正統性と自由のバランス

今回のベルギーでの騒動が教えてくれたのは、食がいかに「民族の誇り」と密接に関わっているかということです。

イタリアのように伝統を守り抜く姿勢は、人類の文化遺産を守るために不可欠です。

しかし、それと同時に、日本のように他国の文化を愛し、自由にアレンジして新しい価値を生み出す姿勢もまた、未来の文化を創るために不可欠な要素です。

「これはカルボナーラじゃない」と怒る大臣がいる一方で、「これはこれで旨いね」とキノコ入りのパスタを頬張る日本人がいる。

この多様性こそが、世界を面白くしているのだと感じます。




:おすすめの情報

もし皆さんが「本場のカルボナーラ」を試してみたいなら、まずは生クリームを抜き、「パルミジャーノ・レッジャーノ」「ペコリーノ・ロマーノ」のチーズをたっぷり使ってみてください。



簡単!本場のカルボナーラ
by なおきかな

簡単!本場のカルボナーラ

材料(2人分)
パスタ / 200
茹で汁用の塩 / 茹で汁の1%
卵 / 2個
粉チーズ / 大さじ2
塩 / 少々
味の素 / 少々
オリーブオイル / 大さじ1
パンチェッタ(ベーコンでも可) / 60g
ブラックペッパー / 少々

レシピを考えた人のコメント
パルミジャーノ・レッジャーノではなく安い粉チーズでも十分美味しいです!

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