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動画ch.『デコレーション用バター入りカスタードクリームの作り方 レシピ』の詳細解説

デコレーション用バター入りカスタードクリームの作り方
プロが教える失敗しない配合と活用術
お菓子作りにおいて、カスタードクリーム(クレーム・パティシエール)は基本中の基本です。
しかし、いざデコレーションケーキに使おうとすると、「柔らかすぎて形が崩れる」「生クリームだと時間が経つとダレてしまう」といった悩みに直面することがあります。
そこで今回ご紹介するのが、「バター入りカスタードクリーム(クレーム・ムースリーヌの簡易版)」です。
なぜプロの現場やレストランのワゴンデザートでこのクリームが重宝されるのか。
その理由と、絶対に失敗しないための温度管理の極意を詳しく解説します。
まずは、作り方動画を貼り付けておきます。
1. なぜデコレーションには「バター入り」が最適なのか?
動画でも解説しましたが、デコレーションに慣れていない初心者の方こそ、普通のカスタードではなくバター入りのものを使うべき明確な理由があります。
1-1. 保形性が高く、時間がかかっても崩れない
生クリーム(ホイップクリーム)はデリケートです。
特に夏場や暖房の効いた室内では、デコレーションに時間をかけている間にどんどん気泡が潰れ、質感が変わってしまいます。
しかし、バター入りのカスタードクリームなら、冷蔵庫で冷やすことでバターが冷やし固まり、しっかりとした硬さを保ってくれます。
これにより、お皿への移動や細かい絞り出しも容易になります。
1-2. 「口どけのタイミング」を計算できる
せっかく作ったデコレーションケーキ。
すぐに食べるのではなく、テーブルの主役としてしばらく飾っておきたいですよね。
バター入りのクリームは、冷蔵庫から出した直後はしっかり硬く、室温に馴染んでくる頃にちょうど「とろけるような口どけ」になるよう設計されています。
レストランのワゴンデザートで多用されるのも、お客様の元へ届くまでの時間を計算しているからです。
2. 【実践】バター入りカスタードクリームの作り方と配合目安
基本のカスタードクリームをベースに、用途に合わせて仕上げを変えるのがプロの流儀です。
2-1. 基本の配合バランス
基本となる目安は以下の通りです。
- ベースのカスタードクリーム:500g
- 無塩バター:適量(コクと固さを出す場合)
- ホイップクリーム(アレンジ用):150cc(ホイップした状態で合わせる)
2-2. 裏ごしと混ぜ合わせの工程
動画でもあった通り、カスタードクリームは使う分だけその都度裏ごしするのが、滑らかな舌触りを作る最大のポイントです。
裏ごしすることで空気が適度に含まれ、バターやホイップクリームと混ざりやすくなります。
3. 成功の鍵は「温度」にあり!ダマを防ぐプロのアドバイス
ここで、最も重要な注意点をお伝えします。多くの人が失敗するポイントは「カスタードとバターの温度差」にあります。
3-1. 両方を「室温のポマード状」に揃える
バターを混ぜる際、必ず守ってほしいのが「双方の温度を室温(20℃から25℃前後)にする」ことです。
冷蔵庫から出したばかりの冷たいカスタードに、柔らかいバターを混ぜてはいけません。
カスタードの冷たさでバターが急激に冷やされ、小さな粒状に固まって「ダマ」になってしまうからです。
合わせる数時間前にはカスタードを冷蔵庫から出し、室温に戻しておきましょう。
3-2. 万が一、分離したりダマになった時のレスキュー法
もし混ぜている最中に「あ、バターが固まってきた」と感じたら、落ち着いて以下の方法を試してください。
プロのリカバリー術:
ボウルの底を数秒だけ40℃程度のぬるま湯(湯煎)に当てます。
周りのバターがわずかに緩んだところで、ホイッパーで手早く練り上げてください。
これにより、再び滑らかな乳化状態に戻すことができます。
4. 目的別・カスタードクリームの使い分けガイド
「何を作るか」「いつ食べるか」によって、仕上げの方法を選択しましょう。これができると、お菓子作りのレベルが一気に上がります。
| 仕上げの種類 | 特徴 | 最適なスイーツ |
|---|---|---|
| バター入りカスタード | 保形性が高い、室温で口どけが良い | デコレーションケーキ、ワゴンデザート、タルト |
| ホイップ入りカスタード | 軽やか、冷たくして美味しい | シュークリーム、エクレア、冷製デザート |
例えば、夏場にキンキンに冷えた状態で食べてほしいシュークリームには、バター入りは不向きです。
バターが固まりすぎて口当たりが重くなるからです。その場合は、ホイップクリームを合わせた「ディプロマットクリーム」にしてあげましょう。
5. さらにワンランク上の味にするための隠し味
バター入りのカスタードは非常に濃厚です。そこに少しのアクセントを加えることで、お店のような洗練された味になります。
- 洋酒の活用:キルシュ(さくらんぼの酒)やラム酒を数滴加えると、バターの脂っぽさが消え、香りが華やかになります。
- バニラビーンズ:エッセンスではなく、本物のバニラビーンズを使うことで、視覚的にも「高級感」を演出できます。
- 塩の対比効果:ごく微量の塩を加えると、カスタードの甘みとバターのコクがより引き立ちます。
まとめ:環境と状況に合わせた「仕上げ」を選ぼう
お菓子作りは科学です。「作るお菓子」「食べてもらう環境(室温か冷蔵か)」「季節」を考慮して、クリームの仕上げ方を変える。
このひと手間が、食べる人を笑顔にするプロの仕事です。
初めてのデコレーションケーキに挑戦するなら、まずは扱いやすい「バター入りカスタードクリーム」から始めてみてください。
きっと、その扱いやすさと美味しさに驚くはずです。
※この記事は、動画チャンネル『デコレーション用バター入りカスタードクリームの作り方』の解説に基づき、知見を加えて構成されました。













