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ストウブで叶える!とろけるチキンの赤ワイン煮込み

ストウブ ピコ・ココットで深い味わいのチキンの赤ワイントマト煮込み
食卓に漂う、芳醇な赤ワインとトマトの香り。そこに溶け込む鶏肉のやわらかな旨みは、まるで長い物語を語りかけてくるようです。
今回ご紹介するのは、ストウブ IH対応 両手鍋 ピコ・ココット ラウンドでじっくりと煮込んだ、心温まるチキンの赤ワイントマト煮込みです。
単なるレシピの紹介にとどまらず、この料理が持つ歴史や、食文化の中で培われてきた魅力について、深く掘り下げてまいります。
上の写真のようにフランスのおばあちゃんも鶏の煮込み料理をする上で、鶏肉のもも肉を好んで使います。
煮込みにおいても、ローストにおいても、やっぱりその豊かな風味とジューシーさは骨付きが格別ですね。
今日の料理でもやはりもも肉をおすすめしていますが、煮込み料理においては、その選択が料理の出来栄えを左右すると言っても過言ではありません。
もも肉が持つコラーゲンや脂身が、煮込みの中でとろけるような食感と深いコクを生み出すからです。
もちろん、鶏むね肉が決して劣るわけではありません。
最近では、コンビニエンスストアのお惣菜コーナーで「鶏むね肉のサラダチキン」といった商品を目にすることも多くなりました。
真空パックにされたこれらの商品は、「真空調理」という特殊な技術で製造されています。
鶏むね肉は、火を通しすぎるとパサつきがちですが、真空調理を用いることで、約80度弱の低温でじっくりと火を入れることが可能になります。
これにより、肉の旨みを閉じ込めつつ、しっとりとしたやわらかな食感に仕上げることができるのです。
ご家庭でも真空パックのマシンがあれば、この優れた調理法を試すことができます。
フランスの伝統が息づく、コック・オー・ヴァンとその進化
それでは今回のチキンの赤ワイントマト煮込みですが、これはフランスの伝統料理コック・オー・ヴァンにインスピレーションを得たものです。
コック・オー・ヴァンは、文字通り「雄鶏のワイン煮」を意味し、古くは硬い雄鶏を柔らかく煮込むために考案された料理でした。
煮込んだ鶏肉、赤ワイン、豚のラルドン、マッシュルーム、パールオニオンといった要素は、この伝統的な料理の重要な骨格を成しています。
伝統的なコック・オー・ヴァンでは、骨付きの硬い年老いた雄鶏の大きな部位を使用し、時には鶏肉をワインとミルポワ(香味野菜)に一晩漬け込むこともありました。
しかし、現代の食卓においては、スーパーマーケットで手に入る比較的柔らかい若鶏の骨なし鶏もも肉を使うことで、
より手軽に、そして短時間で本格的な味わいを楽しむことができます。
これにより、夕食の準備に1時間半ほどで、ほとんど手間をかけずに美味しい煮込み料理を作り上げることが可能になりました。
ラルドン:煮込み料理の隠れた主役
この煮込み料理において、欠かせない存在がラルドンです。ラルドンとは、まぁ、ベーコンですね。
豚バラ肉を塊のまま厚切りにしたもので、フランス料理では様々な煮込み料理やサラダに使われます。
一般的な薄切りベーコンとは異なり、スラブベーコンのような厚みのあるものを好んで使用します。
スラブベーコンが手に入りにくい場合は、塩漬け豚肉(ソルトポーク)で代用することもできます。
約350グラムほどの塩漬け豚肉は、名前の通りかなりの塩気がありますが、その塩分は煮込みの中でソースに溶け出し、最終的に全体の味を調える際に調整することで問題ありません。
豚肉の皮は、好みによって切り取っても良いですが、コラーゲンが豊富に含まれているため、そのまま使うことでソースにとろみと深みが加わります。
ラルドンは、ストウブ 両手鍋のような蓋付きの大きめの鍋で、弱火からじっくりと加熱することが重要です。
豚肉からゆっくりと脂が溶け出し、その脂で豚肉自体が揚げられるようにすることで、外はカリッと、中はジューシーな食感に仕上がります。
この過程には30分ほどかかりますが、この間に他の材料の準備を進めることができます。
小麦粉のひと手間とマッシュルームの秘密
鶏肉を煮込む前に小麦粉をまぶすのは、この料理における伝統的な手法の一つです。
これにより、ソースが鶏肉によく絡みつき、さらにソース自体に適度なとろみが生まれます。このひと手間が、料理全体の完成度を高める重要なポイントとなります。
マッシュルームは、伝統的には生のものを使うことが多いですが、私は乾燥マッシュルームを約25グラムほど使うことをおすすめします。
その理由は三つあります。第一に、乾燥マッシュルームは非常に強い風味を持っており、煮込みに深いコクを与えます。
第二に、水分を戻すと少し歯ごたえのある食感になり、料理のアクセントとなります。
第三に、下準備が一切不要で、そのまま鍋に加えることができる手軽さも魅力です。大きな塊は砕いてから使うと良いでしょう。
乾燥マッシュルームに付着している砂が気になる場合は、熱湯に浸して濾す方法もありますが、今回のようなとろみのある煮込み料理では、ほとんど気にならないレベルです。
ラルドンがカリカリに仕上がったら、穴あきお玉で取り出し、余分な脂を少し捨てるか、そのままにしておいても構いません。
その豚肉の脂を使って、鶏肉を炒めていきます。火力を少し強め、鶏肉の両面にきれいな焼き色をつけます。
フライパンにぎっしり詰まっていても問題ありません。焦げ目をしっかりつけるというよりも、表面を焼き固めることで旨みを閉じ込めるイメージです。
片面に焼き色がついたら、もう一方も軽く焼き、中央にくぼみを作ってトマトペーストをたっぷりと絞り出して炒めます。
トマトペーストを軽く炒めることで、香りが引き立ち、酸味がまろやかになります。
赤ワインのデグラゼと風味の深み
トマトペーストが香ばしくなったら、いよいよ赤ワインの出番です。鍋底にこびりついた旨みをこそげ取るように、赤ワインを加えてデグラゼします。
この工程は、料理に深い風味とコクを与える上で非常に重要です。赤ワインは、その豊かな酸味とタンニンが、肉の旨みを引き立て、全体の味わいをまとめ上げます。
赤ワインを選ぶ際には、料理用としてだけでなく、飲んでも美味しいものを選ぶと良いでしょう。
料理に使うワインの質は、そのまま料理の味に反映されます。私は個人的に、ダークチョコレート、ウイスキー、グレープフルーツのような香りを好みます。
ワインを選ぶ際には、自分の好みを把握し、ソムリエやワインショップの店員に相談してみるのも良い方法です。
赤ワインには、料理の風味を深めるだけでなく、肉を柔らかくする効果も期待できます。
特に、コック・オー・ヴァンのようにじっくりと煮込む料理では、赤ワインの酸が肉の繊維を分解し、とろけるような食感を生み出します。
ストウブ ピコ・ココット ラウンド:煮込み料理の最高の相棒
このチキンの赤ワイントマト煮込みを最高の状態で作り上げるために、私が自信を持っておすすめしたいのが、ストウブ ピコ・ココット ラウンドです。
特に、ストウブ ピコ・ココット ラウンド ブルーベリー 22cm 40508-228は、その美しい色合いと優れた機能性で、多くの料理愛好家から高い評価を得ています。
ストウブ 両手鍋の最大の魅力は、その高い蓄熱性と均一な熱伝導にあります。鋳物ホーロー製の鍋は、一度温まると冷めにくく、食材にじっくりと熱を伝えることができます。
これにより、肉は骨からするりと離れるほどやわらかく、野菜は芯まで味が染み込み、素材本来の旨みが最大限に引き出されます。
また、ストウブの蓋の裏側には「ピコ」と呼ばれる突起がついています。
このピコが、調理中に発生した蒸気を効率よく水滴に変え、再び食材へと戻す「アロマ・レイン」と呼ばれる効果を生み出します。
これにより、煮込み料理は乾燥することなく、常にしっとりとした状態を保ち、食材の風味と栄養を逃しません。
まさに、ストウブ IH対応 両手鍋は、煮込み料理のために生まれてきたと言っても過言ではないのです。
私も含め、多くの料理愛好家がストウブ 40508-228を愛用しているのは、その調理性能の高さだけでなく、食卓にそのまま出せる美しいデザインも大きな理由です。
温かい料理を温かいまま提供できるだけでなく、食卓を彩るおしゃれなアイテムとしても活躍してくれます。
一度使えば、その素晴らしい使い心地と仕上がりの良さに、きっと手放せなくなることでしょう。
ストウブ ピコ・ココット ラウンドは、まさに家庭料理の枠を超え、レストランのような本格的な味わいを追求したい方にとって、最高のパートナーとなるでしょう。
チキンの赤ワイントマト煮込みのようなじっくりと煮込む料理はもちろんのこと、炊飯、ロースト、蒸し料理など、幅広い調理に対応します。
この機会に、ぜひストウブ ピコ・ココット ラウンド ブルーベリー 22cm 40508-228の導入をご検討されてはいかがでしょうか。きっと、あなたの料理の世界がさらに広がるはずです。
チキンの赤ワイントマト煮込み:食卓を豊かにする歴史と工夫
チキンの赤ワイントマト煮込みは、単なる一皿の料理ではありません。
そこには、人々の暮らしと知恵、そして食への情熱が詰まっています。
フランスの伝統料理であるコック・オー・ヴァンは、元々は硬い雄鶏を美味しく食べるための工夫から生まれました。
時間と手間をかけて煮込むことで、肉は驚くほど柔らかくなり、ワインと野菜の風味が深く染み込みます。
この「時間をかける」という行為自体が、料理を特別なものにしています。
また、ワインという素材は、その土地のテロワール(風土)を色濃く反映します。
地域ごとに異なるワインを使うことで、同じチキンの赤ワイントマト煮込みでも、様々な表情を見せるのです。
ブルゴーニュ地方のワインを使えば、より芳醇で深みのある味わいに、ボルドー地方のワインを使えば、よりしっかりとした骨格のある味わいになるでしょう。
このように、ワイン選びもまた、この料理の奥深さを物語っています。
現代においては、家庭料理としてコック・オー・ヴァンをアレンジする際に、様々な工夫が凝らされています。
例えば、トマトを加えることで、ワインの酸味をまろやかにし、より親しみやすい味わいに仕上げることができます。
また、今回のレシピのように鶏もも肉を使用することで、調理時間を短縮しつつ、満足感のある仕上がりを実現しています。
これらの工夫は、伝統を尊重しつつも、現代のライフスタイルに合わせた進化と言えるでしょう。
ストウブ ピコ・ココット ラウンドのような優れた調理器具を用いることで、これらの工夫はさらに効果を発揮します。
じっくりと時間をかけて煮込むことで生まれるやわらかな鶏肉と、深みのあるソースは、まさに家庭で味わう贅沢な一品となります。
家族や友人と囲む食卓で、このチキンの赤ワイントマト煮込みが、温かい会話と笑顔の中心になることを願っています。
おわりに:ストウブで広がる料理の可能性
ストウブ IH対応 両手鍋 ピコ・ココット ラウンドは、煮込み料理の可能性を無限に広げてくれる調理器具です。
今回ご紹介したチキンの赤ワイントマト煮込みは、その魅力を最大限に引き出す一例に過ぎません。
ぜひ、あなたのお気に入りの食材や調味料を加えて、あなただけのコック・オー・ヴァン、あなただけのストウブ料理を創造してみてください。
食卓を豊かにし、心を満たす料理の時間。ストウブ ピコ・ココット ラウンド ブルーベリー 22cm 40508-228と共に、
あなたも新たな料理の冒険へと踏み出してみませんか。きっと、毎日の食卓が、より一層楽しく、豊かなものになることでしょう。
by マイケルの料理

材料(4人分)
鶏もも肉 / 2枚 600g
にんにく / 2片
玉ねぎ / 100g
にんじん / 100g
セロリ / 100g
塩、胡椒 / 適量
小麦粉 / 適量
オリーブオイル / 適量
コニャック / 30ml
赤ワイン / 500ml
デミグラソース缶 / 一缶 290g
バター / 30g
グラニュー糖 / 20g
マッシュルーム / 8~10個
レシピを考えた人のコメント
おうちでフレンチ気分でちょっといい赤ワインを開けたい時に。
意外と安くて手軽にできる一品です。
圧力鍋があれば早くてとろとろに出来上がります。
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