ピンチョスという名前を聞いたことがありますかな?
そんなスペインの料理は、知っているでしょうか?実際にはかなり魅力的なものです。
写真を見れば一目瞭然。サーモンやキュウリを薄くスライスし、巻いてつまようじに刺してある。
その美しい色合いと緻密な巻き方は、誕生日やお祝い事のパーティーを彩る一品にふさわしい。
しかし、これだけでピンチョスの魅力は終わるわけではないのです。そのバリエーションに注目です。
例えば、プチトマトをサーモンやキュウリで巻いたり、一口サイズのチーズをキュウリと生ハムで巻いたりと、アレンジは無限大です。
これらのバリエーションを楽しむのはもちろん、お子さんと一緒に作るのも楽しい。
おやつ代わりにピンチョスを作って一緒に食べる時間は、家族の絆を深める貴重な瞬間になるでしょう。
そして、ピンチョスは単なるおやつとしてではなく、本来の役割は、日本語で言うならば『前菜』とか『お通し』的なものでしょうか。
一口サイズのチーズを使用したピンチョスは、とりあえずのワインのお供に最適です。
いっぽう、生ハムとキュウリで作ったピンチョスは、ビールとの相性も抜群ですな。
その手軽さと美味しさは、さまざまなシーンで活躍すること間違いなしです。
簡単にできて、パーティーや食事会の楽しい時間を『序曲』として演出してくれるピンチョス。
フレンチならば『カナッペ』がそれだろうか。
今回は私が大好きだった小澤征爾さんの『チャイコフスキー』から、そのの魅力に触れてみましょうか。
めちゃかっこいい!! 小澤さん。
すごい演奏であります。
小澤さんやイチローさんとかは別格ですけど、日本を出て頑張ってる人を見ると応援したくなっちゃいます。
ええーーと・・ で・・・、そうです。そうなんですよ。
こんな凄い演奏の後になんですが、その役割としての前菜やアミューズ、ピンチョスやカナッペって、
まさに料理のオーケストラの『序曲』のようなものです。
オーケストラが演奏を始める前に、その音楽に対する期待感や興奮を高める序曲が。
日本語で言うところの『サビ』の盛り上がるところをチラチラと見せながら演奏は進んでいくのです。
料理のコースも同様に、料理が始まる前に供される前菜やアミューズは、食事の序章として、食欲を刺激し、舌を楽しませる役割を果たします。
そのスペインのピンチョスは、小さなおかずがピックに刺さった独特のスタイルで提供されます。
これは、食事の始まりを祝うようなものであり、様々な味や食材を楽しむことができるため、食卓に華を添えます。
また、フランスのアミューズは、料理人の技量や創造性を感じさせる小さな一皿です。
これらは、食事の前に提供されることで、そのコースへの予備知識として、料理の世界への期待を高めます。
小澤さんのオーケストラが演奏する序曲と同様に、料理の『序章』は、食事の進行を導く重要な要素だったりします。
その高揚感や興奮は、コースのメインディッシュへと続き、最後には食事全体を満足させる結末へと至ります。
また、パーティーなどでも一人で心細くしている美女を見つけたら、シャンパンとそのピンチョスを持って行って
『とりあえず、いかがですか。』なんちゃってね。
こんなところでも『とりあえずビール!!』のクセが出ちゃうのはご愛きょうです。
このように、料理の前菜やアミューズは、料理人のストーリーテリングの一部として、その食卓での体験を豊かにする重要な要素となっています。