女の友情とフライド・グリーン・トマト
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1991年公開の『フライド・グリーン・トマト』という、アメリカ映画があります。
監督は、この映画が長編作品デビューとなった、ジョン・アヴネット。
ファニー・フラッグが、1987年に発表した小説を原作として、1930年代を描いています。
舞台は、アメリカ南部のアラバマ州。そこに、南東部のジョージア州に住む、
主婦のエヴリン・カウチが、夫のエドと老人介護施設へ、叔母の面会に行きます。
その道中、駅前の古いカフェ“ホイッスル・ストップ”のメニューを眺めるエヴリン。
チョコレートバーをかじりながら、そうしていると、汽車の音が聞こえてきます。
ところが、エドには聞こえず、汽車の姿も見えません。ただ、風が走るだけでした。
施設に到着し、笑顔で叔母に挨拶をするけれど、物を投げられ追い返されます。
疲れたエヴリンが、イスに腰掛けようとすると、白髪の老女が声をかけてきました。
老女は、友人の付き添いでこの施設に滞在していると言う、82歳の“ニニー”。
ニニーは昔話をし始め、エヴリンは次第に引き込まれていきます。
それは昔、イジーという男勝りな女の子が、アラバマ州の小さな町にいたこと。
ある日最愛の兄が、イジーの目の前で起きた、鉄道事故で亡くなったこと。
同じくその事故を目撃した、兄の恋人だったルースが寄り添ってくれたこと。
二人の深い絆のこと。結婚のこと。再会のこと。暴力のこと。
駅前カフェ“ホイッスル・ストップ”は、イジーとルースのお店だということ。
人気メニューのこと。子どものこと。容疑のこと。裁判のこと。
どうすることもできない現実のこと。訪れた永遠の別れのこと。
ニニーが語る、イジーとルースのたくさんのこと。それは、エヴリンの心を刺激します。
ファッション、食事、考え方。それから、夫婦の関係。
ダイエット、言いたいこと、笑顔の数や輝き。見違えるほどの変化をもたらします。
そんなエヴリンが冒頭で見た、“ホイッスル・ストップ”の、気になる人気メニュー。
それが、この映画のタイトルとなった、フライドグリーントマトでした。
熟していない、青いトマトを使った一品。輪切りにして、衣をつけて揚げたもの。
ハワイの“KCCファーマーズ・マーケット”でも、実際に人気のメニューです。
イジーとルースは、様々な環境、葛藤の中を精一杯生きた女性でした。
この映画は、ほのぼのとした女の友情物語ではなく、差別や偏見や暴力といった
その時代の、いいえ、現代にも通ずる問題と戦った、二人の女性の人生の物語。
そして、ニニーとエヴリンの新たな人生、はじめの一歩のきっかけの物語。
前を向いて生きることの大切さと、素晴らしさ。友と呼べる誰かがいる幸せ。
フライドグリーントマトを作ったら、その席に友人を招こう。
フライドグリーントマト
料理名:フライドグリーントマト
作者:liqueur
■材料(2人分)
青いトマト / 2個
塩 / 少々
ブラックペッパー / 少々
薄力粉 / 大さじ2
卵 / 1個
パン粉 / 1/2カップ
サラダオイル / 揚げ油
■レシピを考えた人のコメント
未熟な青いトマトで、ハワイの名物料理で映画のタイトルにもあるフライドグリーントマトを作ります。
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