「北海道富良野産アスパラガスのラザニア」究極レシピ。

2色の食感を活かすプロの知恵

かつて料理店を営んでいた頃、私の春は「北海道からの便り」で始まりました。

毎年3月に予約を入れ、首を長くして待つのは、富良野から届く朝採れの「グリーンアスパラ」と「ホワイトアスパラ」です。

箱を開けた瞬間に広がる、あの新鮮で青い、生命力に満ちた香りは、何年経っても忘れられません。

今回は、そんな旬の贅沢を詰め込んだ「アスパラガスのラザニア」をご紹介します。

単なるレシピではなく、プロの視点から見た「素材を殺さない火入れ」の極意や、家庭で再現できるコツを詳しくまとめました。







1. 届きたてを味わう「儀式」と、アスパラ栽培の奥深さ

まずは素焼きで、大地の甘みを噛み締める

いろいろな料理に仕立てる前に、まずは「素焼き」が鉄則です。網でさっと炙り、ほんの少しの塩だけでいただく。

採れたてのアスパラは繊維が全く残らず、サクサクとした食感とともに、中からジュワッと甘い果汁が溢れ出します。

このつまみ食いが止まらない美味しさこそが、富良野産の真価です。





家庭栽培の難しさを知っているからこそ、取り寄せにこだわる

実は昔、一度だけアスパラの自家栽培に挑戦したことがあります。

しかし、収穫できるまでに3年もかかり、さらに秋には病害を防ぐために地上部を刈り取る作業が必要です。

その姿がどこか可哀想に思えてしまい、現在は「育てるプロ」である北海道の農家さんから直接お取り寄せする形に落ち着きました。

あの手間暇を知っているからこそ、一本一本のアスパラがより愛おしく感じられます。




2. 失敗しない「アスパラガスのラザニア」3つの鉄則

ラザニアは、チーズとアスパラが絡み合う最高の料理ですが、一つだけ注意点があります。それは「二度焼きによる食感の喪失」です。

  • 鉄則1:下茹では「超アルデンテ」で止める
    一度茹でたものをさらにオーブンで加熱するため、最初からしっかり茹でてはいけません。軽く湯がく程度にとどめ、アスパラ自身の水分を閉じ込めるのが基本です。
  • 鉄則2:ホワイトとグリーンの役割分担
    ホワイトは甘みとホクホク感を活かし、グリーンは香りと色彩を活かします。
  • 鉄則3:ベシャメルソース(ホワイトソース)を主役にする
    ミートソースの強い味は、アスパラの繊細な香りを消してしまいます。ぜひ、良質なバターとミルクのソースで仕立ててください。







3. 【保存版】富良野産2色アスパラガスのラザニア・レシピ

■ 材料(3から4人分)

材料 分量 ポイント
グリーン・ホワイトアスパラ 各5?8本 太めの方が食感が残りやすい
ラザニア板(乾燥) 6枚? 茹でないタイプがソースを吸って美味
牛乳 500ml 室温に戻しておくとダマになりにくい
バター・小麦粉 各40g 同量で合わせるのが基本(ルー)
シュレッドチーズ(モッツァレラ等) 適量 焦げ目がつきやすいもの
塩・胡椒・ナツメグ 少々 ナツメグがホワイトソースを格上げします






■ 作り方(工程)

STEP1:アスパラの下処理(最重要)

ホワイトアスパラは、穂先の下から根元まで皮を厚めに剥きます。グリーンは根元の硬い部分を切り落とし、下3cmほどの皮を剥くだけで十分です。

沸騰したお湯に塩を加え、ホワイトは1分、グリーンは30秒ほどサッとくぐらせる程度に。ザルに上げたら予熱で火が通り過ぎないよう、広げて冷まします。


STEP2:極上のベシャメルソースを作る

鍋にバターを溶かし、小麦粉を加えて弱火でじっくり炒めます。

粉っぽさが消え、サラッとしてきたら牛乳を数回に分けて加え、ホイッパーで混ぜ続けます。と

ろみが付いたら、塩・胡椒、そして隠し味にナツメグをひと振り。これがアスパラの青い香りとチーズを繋ぐ架け橋になります。


STEP3:層を重ねる(組み立て)

耐熱容器の底に薄くソースを敷き、ラザニア板をのせます。

その上にソース、半分に切ったアスパラを交互に並べていきます。

中層にはホワイトを多めに、最上層にはグリーンを並べると、焼き上がりが鮮やかな新緑色になります。


STEP4:オーブンでの仕上げ

たっぷりのチーズを散らし、180℃から200℃のオーブンで約15分?20分。表面にこんがりと焼き色が付き、ソースがふつふつと波打てば完成です。




4. 先人の知恵と最新の保存知識

アスパラの鮮度を保つ「立てて保存」の科学

アスパラは収穫後も成長しようとするエネルギーが強く、横にしておくと穂先が上に向こうとして糖分を消費し、味が落ちてしまいます。

「届いたらすぐにコップに1cmほど水を張り、立てて冷蔵庫へ入れる」。これだけで、翌日の美味しさが格段に違います。


ホワイトアスパラの皮は捨てないで

プロの現場では、剥いたホワイトアスパラの皮を捨てません。

ソースを作る際、牛乳に皮を入れて煮出すことで、アスパラ特有の甘い香りがソースに移り、より一体感のあるラザニアに仕上がります。




5. まとめ:旬を味わうということ

庭でのバーベキューで、一番人気だった「あぶりアスパラ」。その横で、オーブンから熱々のラザニアが出てきた時の友人たちの歓声は、今も私の宝物です。

現代では一年中食材が手に入りますが、6月のわずかな期間だけ味わえる「富良野の息吹」には、何物にも代えがたい価値があります。

手間暇かけて育てられたアスパラガスに、少しだけ料理のコツというスパイスを加えて。

今年の初夏は、大切な人を招いて「アスパラガスのラザニア」を振る舞ってみませんか?


料理のポイントおさらい:

下茹では最小限に。オーブンの中での「二度目の火入れ」を意識した時、あなたのラザニアはプロの味へと劇的に変化します。


北海道ふらの産アスパラのラザニア
by sweetvegetable

北海道ふらの産アスパラのラザニア

材料(2人分)
アスパラ / 200g
ラザニア(乾燥) / 8枚
薄力粉 / 60g
バター / 60g
牛乳 / 400cc
コンソメ / 少々
塩 / 少々
コショウ / 少々
玉葱 / 1個
ニンニク / 1片
ひき肉 / 300g
ホールトマト / 1缶
ケチャップ / 少々
水 / 100cc
チーズ(パルメザン・モッツァレラなど) / 適量
赤ワイン / 適量

レシピを考えた人のコメント
美味しいアスパラが採れたので、ラザニアにして美味しく食べてみたかった

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