昔にあったあの細長い袋に包まれた「品格漂う千歳飴」のような”飴の品格”はどこへ行ったのか?

子供の頃の昭和の街角には、いつも色とりどりの飴玉や、長細い袋に入った千歳飴の姿がありました。

特に、浅草の仲見世通りを歩けば、どこからともなく漂う甘い香りが、無邪気な心をくすぐってきたものです。

飴玉の中には、単なるお菓子以上のものが詰まっていました。

それは、家族との思い出や、ちょっとした冒険の記憶、そして時には甘さと苦さが交じり合った複雑な感情でした。




千歳飴といえば、赤と白のねじれた飴が長い紙袋に入っているのが特徴です。

その袋を手にすると、子供ながらにその重厚さに少し身構えるような気持ちになったものです。

まるで大人の世界に一歩足を踏み入れたかのような、少し背伸びしたような気分でした。

昭和の子供たちにとって、千歳飴は特別な日のご褒美のようなものであり、その袋を開ける瞬間には特別な喜びがありました。

不二家のペコちゃんが販売していたビニール袋入りの千歳飴もありましたが、あれはもっと身近で親しみやすいものでした。

それでも、あの品格漂う本格的な千歳飴には、手を伸ばすのをためらわせるような、特別な魅力があったのを思い出します。






金太郎飴と職人技

一方で、金太郎飴も昭和の子供たちにとって忘れられない存在でした。

飴を一つ一つ切るたびに現れる金太郎の顔には、子供ながらに驚きと感動を覚えたものです。

飴の中に込められたその技術と伝統の重みが、私たちの記憶に鮮やかに残っています。

職人たちが飴に込めた思いが、その一つ一つの飴玉に宿っているようでした。

これらの飴は、ただの甘いお菓子ではなく、物語や歴史を持った特別な存在でした。



サクマドロップと榮太樓飴。昭和の名残。

サクマドロップや榮太樓飴といった老舗のキャンディーも、昭和の時代を象徴するものでした。

映画『火垂るの墓』に登場するサクマドロップの缶を見て、懐かしくなる人も多いでしょう。

あの中に詰まった思い出は、飴そのものよりも、戦争中の切なさや家族愛といった、もっと大きなものを私たちに感じさせてくれました。

榮太樓飴も、ただの飴ではなく、家族の思い出とともにあった特別なお菓子でした。




榮太樓飴についてのほろ苦い思い出もあります。

その中でもひときわ異彩を放っていたのが、榮太樓飴でした。

この飴が入っている缶からして渋いフォルムで、食べ終わった後の空き缶は祖父が薬入れにしていたのを覚えています。

意外にもその飴はべっこう飴のようにとても美味しく、当時の私のお気に入りでした。

しかし、ある日学校に密かに持ち込んでしまった際、担任の先生に見つかり、叱られた記憶が今でも鮮明に残っています。

それ以来、榮太樓飴を口にすることはなくなり、その思い出が今でもほんのりと切ない気持ちを呼び起こします。



時代とともに消えゆく飴の品格はどこへ・・・。

時代が移り変わり、コンビニエンスストアで手軽に買える飴が主流となり、昔ながらの品格を持った飴が少なくなってしまったように感じます。

かつてのサクマドロップや栄太郎飴のような老舗の飴の企業が、気が付くとなんとなく遠く感じていて、

少しずつ昭和の風景の一部も一緒に失われていったのかもしれません。時代。仕方なしでしょうかな。

それでも、どこかであの懐かしい味を再び味わいたいと思うのは、私だけではないでしょう。







昭和の子供たちが持っていた飴の記憶は、甘い夢と共に心に刻まれています。

その夢は、きっと永遠に色あせることはないでしょう。飴玉一つ一つに込められた思い出が、私たちの心を今でも温かく包んでくれるのです。



現代では、昔のような飴玉を見かけることは少なくなりましたが、それでも私たちはあの頃の飴の味を忘れることはありません。

昭和の飴玉が持っていた品格と甘さ、それはまさに時代を超えて残る宝物なのです。

昭和の街角に広がる飴の思い出、それは今も私たちの心に甘い香りとともに残っています。


七五三☆娘とこねこね千歳飴
by Mariまり

七五三☆娘とこねこね千歳飴

材料(4人分)
水飴 / 50g
珈琲用クリーミングパウダー(粉末) / 80g
練乳 / 20g
食用色素(赤) / ほんの少し
塩 / ひとつまみ

レシピを考えた人のコメント
ソフト食感でミルキー☆
3歳の娘と一緒に作りました
こねこね粘土みたいで面白いです
珈琲や紅茶に入れるクリーミングパウダーが余っていてその消費にもなりgood◎

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