『めぐり逢わせのお弁当』の1品、チャパティ
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2013年に製作された、『めぐり逢わせのお弁当』という映画があります。
インドのおはなしですが、インドとフランスとドイツの合作映画です。
監督・脚本を務めたのは、この作品が長編デビューとなった、リテーシュ・バトラ。
インドのムンバイ、バンドラ地区出身の監督が描いた105分。
2013年に行われた、第66回カンヌ国際映画祭、批評家週間で観客賞を受賞。
インドだけではなく、ヨーロッパでもヒットし、日本でも続映されました。
物語の舞台は、インド西部にあるインド最大の都市、ムンバイ。
主人公の女性、イラは、夫と娘と暮らしていますが、夫との関係に悩んでいました。
イラは、冷えた夫婦関係を修復しようと、夫へ心をこめてお弁当を作ります。
インドには“ダッバーワーラー”と呼ばれる、実際に存在する配達システムがあり、
各家庭で作られたお弁当を配達人が、職場のランチタイムにあわせて届けてくれます。
物語を動かすのは、この“ダッバーワーラー”の誤配送。
誤配送の確率は600万個に1つ。めったにないミスが、出逢いのきっかけとなります。
イラが夫のために作ったお弁当は誤配送され、保険会社で働く会計士サージャンの元へ。
サージャンは、妻を亡くして孤独を抱え、早期退職を間近に控えた初老の男性。
誤配送されたお弁当は、空っぽになってイラの元へ。そこから2人の交流が始まります。
イラの作る美味しいお弁当と、空っぽで戻ってくるお弁当容器。
そこに添えられた、悩みや日常、アドバイスや感想を綴った手紙のやりとり。
1度も顔をあわせないまま、心の距離を縮めてゆくイラとサージャン。
まるでヨーロッパ映画のような、いい意味でインド映画っぽくないインド映画です。
とは言え、イラの作るお弁当はインドらしさ全開。容器も日本のお弁当とは違います。
ステンレスのような、シルバーの丸い容器をいくつも重ねたお弁当。
その中にはインドのカレー、ライス、炒め物などが入っています。
映画の中で1番気になったのはチャパティ。イラの作るお弁当にも入っていました。
コンロの直火で膨らむチャパティが、とても美味しそう。
インドのカレーには、大きな“ナン”がつくものだと思っていましたが、
調べてみると、ナンはタンドールという、壺窯型のオーブンを使って焼くもの。
タンドールはインドのどの家にもある、というものではないそうです。
なので、簡単に作れる薄焼きパン、チャパティがインドの家庭では一般的。
手作りの家庭料理が詰められた、お弁当。閉ざし気味のサージャンの心をほどき、
イラの人生にも影響を与えます。600万個に1つのミス、それは奇跡のような出逢い。
焼きたてのチャパティとカレーをお供に、大人の青春物語と胸に小さなときめきを。
インド人ママから教わった「チャパティ」
料理名:チャパティ
作者:J_mammy
■材料(2人分)
全粒強力粉 / 250cc
無糖ヨーグルト / 大さじ1
ゴマ油 / 小さじ1
塩 / 小さじ1
水 / 80cc
全粒強力粉(タネを伸ばすとき用に) / 200cc
■レシピを考えた人のコメント
「強力粉」でも作れると思います。インドカレーはもちろんのこと、日本カレーと食べても美味しいですよ!
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